Jarvis

2017年ぐらいに発売された比較的新しい機体です。2.5m級なので競技志向でない分普通に飛ばすには非常にバランスが取れた機体です。Tomcatとの違いは、Jarvisの方がより高速向きになっている様に思います。カンザシが一回り太いとか、ノーズコーン式だったりするのが違いです。V尾翼なのも大きな違いです。実はこのV尾翼のリンケージが曲者で皆さん苦労されています。アルミのLアングルを細く切り出したホーンが付属しているのですが、これはそのままでは胴体尾部にどうやっても納まりません。単純な事で、L字アームを短く切り落として孔を開け直せば収まります。Lの角を少し削ればさらに余裕が出来ます。普通の金属クレビスでリンケージできます。それに合わせて、サーボ側もストロークを無駄なく使える様に内側のホーン孔を使います。もっと凝りたい人は、2mmピアノ線を曲げてホーンを作り直す手もあります。L字を90度でなく135度に開き気味にすれば胴体に平行に収まります。ボールを接着または半田付けしてボールリンクをつかえばホーンの歳差運動が吸収されてコジる事なくスムーズに動きます。Tomcatと異なり、尾翼リンケージはロッドプラスパイプではなく、4mmのカーボンロッドが入っているだけです。RCRCMの機体を組むときには、付属のサーボベッドやホーンやリンケージ部品を使う事に拘らずいままでの自分の経験を生かして組むのが肝と思います。機体自体は正確に出来ているのでこまかい部分は自分の良いと思う方法で組んだ方が悩む時間の節約になります。ヨーロッパの機体だとたとえばV尾翼のボールリンクまで接着済みだったり、サーボベッドも機種指定で作り付けだったりなにかと親切でプラモデル感覚でそのまま組めばなんの苦労も無いのに、RCRCMの特に大き目の機体は不親切に思えます。意外と上級者向きといわれるのがそういう面なのでしょうね。V尾翼の部分以外は、普通です。特に苦労ないと思います。

主翼がダブルカーボン、さらに胴体尾部がKevlar強化されており押してみてもRCRCMの機体と思えないぐらいかなりしっかりしています。グラスバージョンのペナペナの物とくらべるともはや全く別の機体です。2.5m級の高速機はヨーロッパ製でもあまりなくて、棒グラだとPINOのSlope versionぐらいでしょうか。主翼はPINOは全カーボン構造で桁が数本入ってカチカチのすごく凝った構造です。DS中に斜面にヒットでもしないかぎり普通の着陸で壊れる事は無いとおもえるくらいの代物です。しかし、胴体が大して変わってなくて若干心許ない感じです。Jarvisはもう少し強い風から飛ぶ機体ですが、癖がなく好バランスです。ダブルカーボンとシングルカーボンは主翼をちょっと押してみても全然違いますので、DSにも十分耐えるものです。ダブルカーボンによる重量増は片翼30gです。中~強風の日に連れ出してやってください。

ダブルカーボンの在庫機を自分で作り始めてしまいました。(冒頭スライドの機体)

V tailのリンケージ

左写真の下が付属ホーンですが、上の様に少し短く切り孔を右写真の様に近くに開け直します。

中央は1mm強の隙間を開けます。アップにしたとき若干寄ってきますので逃げが必要です。RCMのサイトの作例では135度に金具を開いてから先端にボールリンクを付けてます。それでも良いですが単純にクレビスを使うにはこうすればOKです。Jarvisも比較的最近の機体なので胴体が細くなってメカ積みが厳しくなってきており、あまり良くない傾向です。あと2mmテールの幅を広げてくれれば随分楽になるんですがね。Jarvis にはクロステールバージョンもあるのでそちらの方が多分リンケージが楽だと思われます。今の在庫機が掃けたら今度はJarvisクロステールのケブラー補強胴体を仕入れます。色はRCMの標準ゲルコート色の中からなら、追加コスト無しで特注もできます。自分だけの配色というのも良いかもしれません。タイフーンで入れたオレンジ/ブルーはけっこう良い感じでした。

テールのケブラー補強によりバラストは多目になりますが鉛粒の5052固めでもバランス取れます。かなり胴体は狭いです。LiFeの1100mAh, 125WV 2個、フタバジャイロ、受信機の順で搭載です。受信機は主翼間に押し込みです。どう考えてもバラストチューブは入りません。主翼に10x20x160mmのバラストボックスがあるので、真鍮角棒で500g搭載可能です。

エルロンにA54+自作カウンターベアリングシステム、フラップはM57を奢って総重量2220gでした。シングルカーボンのノーマルTomcat evoプラス100gなのでこんなものでしょう。重いですが、もともと中強風スロープ機なのでまず問題ありません。いずれ中古機として販売するかもしれません。

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